越ヶ谷秋まつり

鳳輦(ほうれん)

二日間行われる「本祭り」は、越ヶ谷の街中へ御神霊をお迎えすることから始まります。

初日の早朝、神社社殿において氏子総代をはじめとする神社役員、年番総代・年番青年会長をはじめとする各町会の代表が臨席し、鳳輦(ほうれん)への御霊入れの式典が執り行われ、神霊が鳳輦によって街中にお出ましになる「神輿渡御」(しんよとぎょ)が始まります。

渡御の行列は、年番町の氏子が先頭で露払いと警護を務め、鳳輦をお守りします。
「たっつけ袴」に「草鞋」姿で手に「ジャラン棒」と俗称される金棒を持った「おまつりこ」と称される年番町内の若い女性(17〜20歳位)2名が行列の先頭に立ち、続いて、実行責任者である年番青年会長率いる年番青年会が「越ヶ谷の木遣唄」を歌いながら行列を先導します。

※「越ヶ谷の木遣唄」は越谷市指定無形民俗文化財第1号に指定されています。

隊列は、概ね300〜400名ほどの大人数の神幸行列で、普段は一般には公開していない数百年の年代物の四神獣の造形物や神社旗、古式豊かな神器を担いだ氏子、お稚児(おちご)さん、裃袴(かみしもはかま)姿に威儀を正した旦那衆と続き、鳳輦に乗った氏神様、神職と続き、氏子総出で神様をお守りしながら厳かに進みます。

その後を、青年会を中心とした各町内(八ヶ町)の氏子が、揃いの半纏、着流し姿で、自慢の山車に人形を乗せ、お囃子を奏でながら、木遣唄を歌い、山車を曳きながら続きます。

お帰りになる「神輿還御」(しんよかんぎょ)においても同様の儀式・行列が行われます。

昔の越谷宿の繁栄と町民文化の粋を感じる行列と町会ごとの山車の巡行は、歴史絵巻さながらに繰り広げられます。

渡御・還御